幕末維新期の土佐を代表する絵師・河田小龍(1824年~1898年)は、土佐で南画家・島本蘭渓に師事したのち、京都に出て狩野永岳に狩野派を、中林竹洞に南画を学んだほか、儒学を土佐の岡本寧浦、奥宮慥斎らに学びました。アメリカから帰国した中浜万次郎(ジョン万次郎)の聞き取りを行い、絵入りの記録『漂巽紀畧』を記したことでも知られています。
本企画展は、小龍を中心に幕末から明治前期にかけての激動の時代を振り返る展覧会を、高知県文化財団に所属する3つのミュージアムで開催します。坂本龍馬、歴史民俗、美術の3つの専門性を持つミュージアムが、それぞれの特性を生かして連携し、激動期をマルチな才能をもって生き抜いた小龍の多様な活躍が紹介されます。