この原稿は、今年の7月12日、自分のFBで発信した内容です。
僕がはじめて海外旅行をしたのが25歳の時。月刊タウン情報誌の編集長を辞め、「季刊高知」をつくる前のこと。香港・タイなど約2週間程度、英語がまったく話せないのに意気揚々と出かけた。空港について宿泊場所を決めるのだから、よっぽど海外を舐めていたんだろう。これは沢木耕太郎著「深夜特急」(新潮社)の影響が大きかったと思う。はじめての海外、そこが香港だった。スターフェリーは気持ち良かったが、言葉の壁でコミュニケーションが取れない苦労をさまざまな場所で味わった。
さまざまな苦労は、今となっては良い思い出になり、ちょっとだけ旅に用心深くなり、少しだけ賢くなった。それから月日が経ち、2年前には家族でマカオ・香港に行くなど、これまで何度か香港を旅行した。中国にありながら自由都市だったのに。
中国政府による「香港国家安全維持法」施行によって、香港の人たちが自由に発言・行動できなくなった。それっておかしいこと!香港への思いは消えないが、旅行に行こうか、とはならない。そんな人が多いのでないだろうか。(FBはここまで)
今、香港では周庭(アグネス・チョウ)さんや地元紙「蘋果日報(リンゴ日報)」などを創業した実業家の黎智英(ジミー・ライ)さんをはじめ、多くの民主活動家が「国家安全維持法違反」の疑いで香港警察に逮捕されました。周庭さんは1日で保釈されましたが、あくまでも保釈であり、これから起訴される可能性があります。活動の自由、言論の自由を奪われた香港です。
ほんの1か月前に書いた原稿が、現実になっています。僕は今の香港政府に「NO」といいます。